『僕のいた時間』で題材となったALSという難病をご存じですか?
正式名称は「筋委縮性側索硬化症」。徐々に身体を蝕む進行性の病気です。
国が指定する難病はいくつもある。その中の一つが「ALS ~筋萎縮性側索硬化症」
この難病は段々と身体を蝕んでいく進行性の病気であり、筋力の萎縮(筋肉がやせていくこと)や筋力低下を来たす。
初期の症状は、手や足が動かしにくい、疲れやすい、足がつっぱるなどの手足の軽度の麻痺。
進行が速く、徐々に呼吸をする筋肉に影響が出始め、しゃべりずらくなったり、呼吸がしづらくなる。
個人によって進行スピードは異なるが、非常に予後が悪い。
リハビリスタッフもALSの方と関わらせていただく機会は多い。
ALSの特徴が筋力低下であれば、ALSへのリハビリは筋力トレーニングをすればいいんじゃないか!?そう思われる方も多いのではないだろうか…。
しかし、それはさらなる筋力低下を招くことがある!
過度な筋力トレーニングは禁忌と言われている(海外の文献では真偽が問われている)。
負担のかかる筋力トレーニングやメニューを行うことで、筋肉は過労し、筋力低下を助長してしまう。
ALSが進行するほどに、リハビリの負荷量は細かい調整を行う必要がある。
そして、もう一つの特徴は、あくまでALSが蝕むのは「身体」ということである。
脳はいたって正常なのだ!!
徐々に身体が動かなくなる自分を感じ、一緒に生きていかなくてはいけない。
これは、自分が想像する世界より遥かに大きいものなのだろう…。。
自分にできることは、ALSを含め『難病』と呼ばれる病気を周りの方に少しでも知ってもらうことである。
『理解』するのではない、『知って』もらうのである。